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生島 一樹*; 柴原 正和*; 秋田 貢一; 鈴木 裕士; 諸岡 聡; 西川 聡*; 古川 敬*
Welding in the World, 61(3), p.517 - 527, 2017/05
本研究では、先ず、ショットピーニングプロセスにおける残留応力の挙動を予測するための解析手法を提案した。この手法ではショットの衝突時の荷重分布をモデル化し、さらに、理想化陽解法FEM解析手法(IEFEM)に基づく動的解析法と組み合わせた。提案した解析システムの解析精度は、ショット一発が衝突した際の応力分布をABAQUSによる解析結果と比較することで確認した。IEFEMを用いて熱弾塑性解析を実施し、配管のマルチパス溶接における溶接残留応力の解析を実施し、解析結果をX線回折による残留応力測定結果と比較し、両者がよく一致することを確認した。次いで、ショットピーニングによる溶接残留応力の変化を提案システムによって解析した。その結果、多量のショットを衝突した場合の残留応力は、解析と実験とでよく一致した。
松井 真吾*; 武藤 康*; 椎名 保顕
日本原子力学会和文論文誌, 2(2), p.175 - 186, 2003/06
高温ガス炉ガスタービン発電システムでは細密フィン型プレートフィン再生熱交換器が用いられる。本熱交換器では数億個にも及ぶ微細なフィンとプレートが積層されており、その解析手法は未だ確立されていない。本解析では、内圧,定常熱荷重及び非定常熱荷重の各荷重ごとに、それぞれ適切な解析を行い、得られた応力を重ね合わせることにより求める応力を算出することとした。内圧による解析では、フィンに生ずる応力機構が2種類考えられることを明らかにした。定常熱解析では、フィンプレート要素より等価な弾性定数を求めて全体モデルの解析を行い、最大応力を生じた要素のひずみを境界条件として部分モデルの応力を求めた。非定常解析では4段階モデルにより解析を行った。以上の方法により、実用的な計算時間で複雑なモデルの解析を行えることを明らかにした。
荒井 長利
日本機械学会平成7年度材料力学部門講演会講演論文集,Vol. A, 0, p.413 - 414, 1995/00
筆者らは、熱応力破壊条件の究明のために、等方性黒鉛円板を高周波誘導法により急加熱し熱衝撃破壊する熱的条件を測定してきた。本研究ではこの熱的な限界条件から応力的な限界条件を把握するための、2次元非線形熱弾性解析を行った。又、そのための前段として渦電流解析を行って円板内の熱発生率を解析した。結論として、熱的限界条件に対応する限界応力状態での最大引張り応力は引張り強さの約1.7倍となり、不均一応力分布及び物性値の非線形性の効果が明確になった。これは実構造物の破壊基準のための重要な指針を与えている。
柴田 勝之; 川村 隆一; 横山 憲夫
JAERI-M 83-021, 27 Pages, 1983/02
構造物の溶接部では溶接に基因した破損の事例がしばしば見られる。溶接部における破損原因のひとつとして溶接残留応力の存在が指摘されており、その影響を明らかにすることが研究課題のひとつとなっている。本研究ではき裂伝播時における溶接残留応力の影響を明らかにするための一連の試験を進めている。本報告書では、上記試験研究のうち、き裂伝播にともなう残留応力の解放・再分布挙動を調べた3ケースの実験結果およびFEM解析結果についてまとめた。実験は溶接残留応力を付加した中央き裂試験片を用いて実施した。実験および解析結果からき裂伝播にともなって残留応力がき裂前方へと再分布される様子や、き裂通過後における塑性変形の挙動等について明らかにした。
北村 徳識*; 岡田 崇志*; 生島 一樹*; 柴原 正和*; 西川 聡*; 秋田 貢一
no journal, ,
疲労や応力腐食割れに対する金属材料の強度向上を目的としてピーニングによる圧縮残留応力導入が行われている。この残留応力導入過程を数値解析を用いて検討することは残留応力発生メカニズムを探るうえで有意義であるが、実際のピーニング施工時のように多量のショット粒の衝突をシミュレーションした例は見られない。ここでは、多量のショットを空間的, 時間的にランダムに被加工材料に衝突させた際に生じる残留応力挙動を、理想化陽解法FEMを用いて解析する手法を検討し、その可能性を示した。
生島 一樹*; 木谷 悠二*; 北村 徳識*; 柴原 正和*; 西川 聡*; 古川 敬*; 秋田 貢一
no journal, ,
本研究では、理想化陽解法FEMによる、時間的, 空間的にランダムに無数のショットの衝突を考慮できる手法の提案を行い、実機模擬試験体の残留応力分布のショットピーニングによる応力低減効果の予測に対して適用した。多層溶接時の残留応力の予測に対して提案手法を適用し、本手法による解析結果とX線回折による計測結果を比較した結果、両者が良好に一致することを確認した。また、ショットピーニング時の応力低減効果の予測に対して提案システムを適用した。その結果、衝突面積率50.0において解析結果と実験結果が良好に一致することを確認した。
山田 祐介*; 柴原 正和*; 生島 一樹*; 木谷 悠二*; 西川 聡*; 古川 敬*; 秋田 貢一; 鈴木 裕士; 諸岡 聡
no journal, ,
ショットピーニング時のショット粒の部材への衝突における荷重分布をモデル化した等価荷重モデルを作成し、理想化陽解法FEMに統合することで、ショットピーニングによる残留応力を予測できる解析システムを構築した。構築した解析システムを、ビードオンプレートを模擬したモデルのショットピーニングによる残留応力改善に適用し、ショット粒の衝突量と残留応力分布の変化について議論する。
村田 篤*; 猿田 晃一; 涌井 隆; Li, Y.*; 二川 正敏; 大島 良太*; 古河 裕彦*
no journal, ,
高放射線環境における異常診断法として、光音場計測技術の適用性を検討するために、レーザードップラー振動計(LDV)による音場測定を行った。LDV検出値の光路長依存性や音源周波数依存性などの実験結果と音場の数値解析結果に基づき、異常診断へ適用するときに重要となるLDV検出特性について述べる。
村田 篤*; 猿田 晃一; 涌井 隆; Li, Y.*; 筒井 喜平*; 二川 正敏
no journal, ,
振動法や音響法は、構造物の異常診断技術として多様な産業分野で利用されている。これらの異常診断法では、計測に加速度計やマイクロフォンなどの電気センサを使用するが、放射線環境下では電離作用による電気ノイズの影響で信号が著しく劣化する。そのため、原子炉や核破砕中性子源といった高放射線環境の異常診断システムでは、従来電気センサの利用には限界がある。本研究では、放射線の影響を受けない光計測の特徴に着眼し、レーザードップラー振動計を用いた光音響計測について、水銀標的異常診断技術への適用性を実験と有限要素法による数値解析で評価した。